自宅の庭でひときわ存在感を出している松の木。
どうやらクロマツというらしい。
でもそこまで。
そこから先は何も知らない。
ただ、おじいちゃんが大切にしていた木だ、という事を知っているだけ。
あれからバタバタと時間が過ぎ、知らない間に庭木が荒れてしまった。
他の庭木はいいんだ。ノコギリとハサミで自分でできる。
でも、松の木だけは・・・とても価値があるっていうし、なにより死んだおじいちゃんが大切にしていた木。
これだけは何とかシッカリ生かしたい。
でもなぁ・・・
松だけやってくれる庭屋さんなんて居るのかな?
居たとしても随分高い金額を吹っ掛けられるんじゃないのかな?
そう思ってこうしてインターネットで検索し、当サイトへお越し下さった貴方。
良かったですね。
取り返しのつかない失敗を犯してしまう前に巡り会えたのかもしれません。
ここでは、松の手入れを何となくやってはいけない理由を書いていきたいと思います。
庭木でも雑木と呼ばれるケヤキとかモチノキとかヤマボウシとかは、芽を出す力が物凄く強いので、例えば幹の真ん中でスパーン!と両断しても、たいていの場合はその切り口脇から芽を出してきます。
しかしマツはそういう強い萌芽力を持たないので、うっかり切り過ぎてしまうと、二度とそこから芽を出させて再生する事ができません。
ですから、この枝はコッチへ伸ばそうかな?アレはアッチへ。などと構想があったとしても、パチンと切られてしまえばそれまで。
二度とその感じに戻す事は出来ないのです。
難しいのではなく、不可能なのです。
マツの成長過程として徐々に徐々に外へ外へと芽を伸ばし、伸ばした芽を枝にして、また外へ伸ばし、というサイクルの繰り返しで成長しています。
ですので、庭木として、その場に丁度いいサイズでそこに維持されるにはそれ相応の準備が必要になってきます。
1でご説明したように伸びてきたからとスパーンと枝を落としてしまっては、二度と再生しませんし、しかし枝は徐々に外へ上へと伸びていきます。
この時、必要になってくるのが切り戻しと呼ばれる作業で、枝の先端ではない部分に小さく出ている芽を活かして、そこまで枝を戻すんですね。
それを毎年繰り返す事で、年々大きくなっていくのを防いでいる。そういう側面もあります。
1と2が取り返しがつかない大きな要因なのですが、これを知らないまま繰り返していくと、もう誰の目にもハッキリと不格好だなと分かってしまう形になってしまいます。
プロの庭職人も若手の経験の少ない人には松は触らせないというのが一般的です。
当社でも、出来がいいな、よくやっているな、という若手でも他の木はバンバンやらせても、松の木だけは2年ほど触らせてもらえませんでした。
毎日仕事として従事している筋の良い若者で、2年触れないのです。お金を取らないとしても自身で手入れをするとなると…どうなってしまうかは、庭の神様のみぞ知る。
でしょうか?
もうこれが一番手っ取り早いです。
しかし、その選択肢があるなら当サイトをご覧になっていない筈です。「庭の松を何とかしたい。伐採してしまうにはあまりにも惜しいし、罰当たりに思える」からこそ、こうして当サイトを見ていただいている。
本当にありがとうございます。感謝しかありません。ですので、この選択肢はナシ。
ある意味、アリかもしれませんね。
取り戻せはしませんが失敗も分かりにくくすることは可能な場合もありますので、試行錯誤しながら時間を掛けて、ライフワークにしていくのも悪くないと感じます。
しかし現代人は忙しい。松の手入れを趣味にできるほど、その勉強に費やす時間を捻出する事が困難です。余程の覚悟を持って取り組まなければいけないでしょう。
何年も庭職人として経験を積んだ人の工賃はおいくらくらいでしょうか?プライドも高そう…
いえいえ、今どきふんぞり返って態度の悪い職人なんて、そうそう居ないと思いますよ。少なくとも当社ではそういった失礼が無いよう、基本的なマナーについては通達していますので、もう何年もそういった苦情などは頂かなくなりました。
これは確実に断ってくる庭屋さんがあると思います。 それは恐らく効率の問題だと思います。できれば丸1日同じお客様宅にいた方が移動ロスを考えなくて済みますものね…
しかし、それは単に自分目線であるという事に他なりません。受注するスキマも無い程に仕事で一杯だったなら仕方ありませんが、小さい仕事だからと余裕があるのに断るのは不人情というものではないでしょうか。
確かに、腕の良し悪しが分かるくらいに松の目利きであれば、サイトを検索して頼みませんよね?これが正解になるかどうかは分かりませんが、当社では10名以上の職人が在籍していて、その中でも特に剪定技術に長けた者が定期的に剪定技術の社内検定を行っています。
「貴方は掃除だけ」「貴方は誰かに付いてもらえば松をやってもOK」「貴方は一人で松を作業してもOK」とレベルに応じて作業できる範囲を取り決めています。能力のギャップによってお客様にご迷惑をお掛けしてしまうのだけは避けたいですからね。
たとえサイトに「見積無料!」と書いてあっても、時間を使って家まで移動してくるのは間違いない事ですから、なんだか気が引けるのも分かる気もします。それに、ガツガツと色々言われたら何だか断りにくい感じになってしまうのではないか?という危惧もあります。
実は当社では、お施主さまにメールで画像を送ってもらう事で作業金額のお見積りを行うという試みを、2013年7月に、造園業界で初めて正式に採用しています。
剪定バスターというサイトをご覧になった事があるでしょうか?こちらで積み上げたノウハウを基にかなり正確な見積もりをお出ししていますので、家に押しかけて訳の分からない営業トークをする事もありませんのでご安心ください。もちろん、直接会って話したいとご要望される場合もありますので、その時は喜んでお宅へ伺わせて頂きます。
家人が大切に育ててきたマツ。
それが訳あって継続して手入れをする事が難しくなってしまうなんて言うお話を、最近よく聞きます。
なぜ、私たちがこのように特別にマツ専用のサイトを設けてまで皆さんへ発信しているのかと言いますと、
安易な気持ちで庭木の、特にマツの伐採をされてしまう方が本当に多いからなのです。
庭木の中でも特にマツは、日本人にとって特別な存在です。
門松の松がなぜめでたいかと言うと、松は常盤木(ときわぎ)と言って常に青々としていますので、
永遠を象徴する木として遥か昔から愛されてきました。
そのうえ、立派な形状に育て上げるのには、それこそ数年ではとても無理です。
10年以上の期間で育成する覚悟が必要なのです。
そんな丹精込めて作られたマツが、何かの縁あって貴方のお宅に行き、
少なくとも可愛がってもらいながらここまでの年月を過ごしてきた。
それをチェンソーでブーンと切ってしまうのは本当に一瞬。 何もかも一瞬で終わってしまうのです。
庭屋さんとして、心が痛いのです!
何とかしなければと思うのです!
せめて、伐採してしまう前にお声掛けください。
将来を見越したお話もさせて頂きながらより良い道を探っていければと思います。
昭和42年当時施工写真有限会社舩越造園は昭和38年の創業以来、造園業一筋で営んで参りました。
もともと個人の庭屋でしたが、二代目の昭和58年に法人化。現在では三代目の舩越貴久が代表者となり、地元細江を中心に浜松市内各所でお庭の手入れを行っております。
お客様に「心の安らぎ」を提供する事を経営理念に掲げ、「移りゆく時間」と「積み重なる時間」という日本の美しい時間を表現し提供いたします。
マツのお手入れに関するお問合せは以下の電話番号またはお問合せフォームよりお願いします。
053-522-2011