2018年10月22日
庭の完成写真を見てもらうとリアクションが薄いんですね。
あれ?何だか物足りない・・・って。
これが造園が他の建設業と異なる部分なんですね。
植物は生きているので成長します。ゆえに、その成長を見越した植栽配置にしないと、3年もすると植栽が多くなりすぎて何だか狭く暑苦しい庭になってしまうんですね。
この庭も生きた植物を使っているので、出来上がった瞬間のインパクトではなく、長い月日を掛けて成長していった後の方が重要なのです。
上の写真は4月上旬ですがそこから1ヶ月ちょっと経つと・・・
アサギリソウが目立って成長してきました。
マンネングサも地面を覆いはじめていて、苔が育ちにくいここ遠州の地で、舩越造園のコンセプトである「美しい日本の時間」のうちのひとつ「積み重なる時間」を演出してくれています。
そしてさらに1ヶ月。アサギリソウの幻想的な色が強く出てきています。
仕込んでおいた他の植物も色々と顔を出していますね。
ただ、ドクダミの繁殖力には閉口しています・・・強いですねぇ・・・
こうして、お客様にこまめにメンテナンスして頂く事で、素晴らしい庭へと変貌を遂げていくのです。
造って完成する庭は、完成した瞬間から劣化が始まるのですが、このように植物を育てる庭は、徐々に仕上がっていく楽しみを得られるのです。
日陰の北側坪庭、(庭屋からのバトンタッチという意味で)完成です。