今回は庭門や塀について書きたいと思います。
造園工は多能工と言われますが(多能工なのは庭屋だけじゃないぞ!って?まあそうおっしゃらず・・・)様々なスキルを駆使して庭づくりを行っています。
植物の剪定や病害虫、掘ったり植えたり、石を積んだり並べたり、時に芸術的に。
竹を切ったり割ったり結んだり、大工みたいなことだってやったりします。
庭門と塀は木工がメインの仕事です。
雨の日なんかを利用して、新しいモノを試してみたりします。
今回、お庭で採用した塀の試作段階です。まあ色々と見えちゃってますが、試作という事でご勘弁を。
現場の石工事が概ね終わったら、塀の位置を決めていきます。
ここで図面通りに狂いなく・・・というのは設計者のエゴです。
現場に上手く馴染むように現地でしっかり位置出しを行って決めなければいけません。
コンベックス(メジャーですね)がいつも大活躍します!
位置が決まったら柱を埋けて、胴縁も渡します。
これでおおよそ塀の良し悪しが分かりますね。引き返すなら今ですが今回は上手く決まりました。
板を貼っていきます。
ここまでくるとTHE塀!という感じも出てきますね。
良いテクスチャになっていると思います。
塀の屋根部分を製作して完成です。
今回は瓦を使ってみました。
足もとの東栄石積みといぶし銀の瓦が良い感じになったのではないかと思います。
植栽をあしらって、塀の完成。
塀の面を見せたかったので、割と密にならないドウダンツツジをあしらいました。
ドウダンツツジは特に水を欲しがる植物ですので、水遣りのタイミング目安にも使っていただけます。
ドウダンツツジの根元にはフウチソウ。
ドウダンは枝が上がって足もとが丸見えになってしまいがちなので、フウチソウでボリュームを付けたいと思います。
冬は枯れますのでドウダンに寒肥をやりやすい仕様になっています(笑)