昔からの建築建設用語に丁場(ちょうば)という言葉があります。
これは建築または建設現場そのものを指す言葉でして、障害物の無い広い現場を野丁場(のちょうば)住宅メーカーが手掛ける建築現場を新丁場(しんちょうば)などと地域や業界によって様々な呼び方がありまして、単純に2種類以上の業者が入って同時進行的に作業を進める現場を出会い丁場(であいちょうば)などと言ったりします。←まあ今では全然言わないのでしょうけど(^^;
舩越造園では住宅メーカーの下請け仕事は全く引き受けておらず、建築業者さんの仕事を引き受ける時でも、当方にデザインからお任せ頂いて、現場監理についてもご理解下さる方からの仕事しかしていません。(あとは社長の縁故で古いお付き合いのある方とか・笑)
そうするとなかなか出会い丁場を体験する事ができないんですけど、じゃあ出会い丁場ってどんな感じなのよ?と言われますと、丁度今造園させて頂いている現場がそうなので写真を上げますね。
青いダンプが当社の車両です。
貨物トラックは入れ代わり立ち代わり厨房機器の搬入をしていました。1BOXは電気設備工事の車両でしょうか。
正直、この程度の混雑はカワイイモンです。よくある出会い丁場はとにかく狭い。導線の確保はおろか作業現場の確保も難しい。一瞬できた現場の空間を素早く見付けてエリアを確保、作業を進める、何て事が分刻みで、もしかすると秒刻みで行われるんですね。
庭の現場は工期の最終段階で行われる事が多く、本当に絶望的に時間が無く、各業種の職人たちのイライラがピークに達している所に乗り込んでいくケースが、下請けを多くやっていた頃はよくありました(笑)
あまり経験したくないというのが正直な所なのですが、この出会い丁場の経験は現場主任の能力を飛躍的に高めるのもまた事実で、厳しいスケジュールの現場でゴリゴリ削りあってこそ人は成長するという、何だか現場目線では溜息な結論に至ってしまった、本日の豆知識でした(^^;