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有限会社舩越造園

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庭に関する豆知識の記事

「渡り」と「景」の比率

あまり詳しくは話せませんが、とある植物が自生している場所がありまして、そこの園路といいますか通路の改修計画についてご依頼を頂きましたので、早速測量に伺ってきました。

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現地を踏査し、自然の風合いを出すためになるべく段の数を減らすように、また滑って転落した時の事を考えてあまり坂道を長くし過ぎないように、張り出している木の根っこや切り株などはそのまま活用するように、印を打ち込んでいきました。

茶道の庭で飛石の歩きやすさと風合いのバランスを言い表す言葉に「渡り六分」とか「渡り四分」とかありますが、茶人と庭師が意思疎通するために必要な感覚を数字で表した、とても素晴らしい情報共有の言葉じゃないかなと感じています。

自然風の庭、雑木の庭、など最近では流行になっていますが、こうした感覚的な仕上がりを感覚を保ったまま数字として共有する方法は、充分応用できるんじゃないかと思います。

今ここに無いものについて話す

庭の打ち合わせをするというのは(もちろん庭だけじゃないのは承知ですが)今、ここに無いものを想像の域で話し合うという事が求められる訳で、もちろんこれは私たち庭屋だけでなく、お客様にも求められてしまいます。

提案する側と提案を受ける側と双方がイメージしなければ意思の伝達もできませんし、そもそも提案が成り立たないのです。

「え、全く想像できない。絵じゃ分からない。」

こう思われる方は多いかと思いますが、その時最大限のものを駆使してなるべく想像して頂けるようにするのも、庭をご提案する側の使命なのかなと感じていますが、ひとつここでお客様側にポイントになる情報をお教えします。

それは実際に現場に行って、現地を見て、どこがどのようになるか?という話をその場でする事です。

例えば、この図を見て下さい。

DSC_3003.jpg

黒い線で描かれたものは基本案で、色で描かれたものが実際に現場でお客様とお話しながら描いていった現行案です。

  • ウッドデッキを広く欲しいと思ったけど濡れ縁程度で大丈夫だった
  • 出入口の位置はこちらの方が使いやすそう
  • 生垣はもっと高くしてほしい
  • 砂利だと暑そうだし、この位なら草取りできるかな

様々なご意見が出てきますし、思いもよらずに良い配置ができたりするものです。

新築で一気通貫に建物も庭も施工してもらう、という方は別ですが、建物をとりあえず建ててもらって、庭は後からでもいいかなーとお思いでしたら、この方法は本当にお勧めです。

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