あまり詳しくは話せませんが、とある植物が自生している場所がありまして、そこの園路といいますか通路の改修計画についてご依頼を頂きましたので、早速測量に伺ってきました。
現地を踏査し、自然の風合いを出すためになるべく段の数を減らすように、また滑って転落した時の事を考えてあまり坂道を長くし過ぎないように、張り出している木の根っこや切り株などはそのまま活用するように、印を打ち込んでいきました。
茶道の庭で飛石の歩きやすさと風合いのバランスを言い表す言葉に「渡り六分」とか「渡り四分」とかありますが、茶人と庭師が意思疎通するために必要な感覚を数字で表した、とても素晴らしい情報共有の言葉じゃないかなと感じています。
自然風の庭、雑木の庭、など最近では流行になっていますが、こうした感覚的な仕上がりを感覚を保ったまま数字として共有する方法は、充分応用できるんじゃないかと思います。